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青森県の希少な野生昆虫 第6幕 [青森の昆虫事情]

(2017年7月30日画像・説明追加)

1週間ほど前に始まった「青森県の希少な野生昆虫シリーズ」も
6回目を迎えた今回をもちましてようやく最終回と相成りました。

このシリーズは2009年5月末に始めた本ブログ中で一番、
記事作成時間が長く掛かりました。
時間を見つけてちまちま記事を作っていたのですがようやく終わりました、ふぅ~

さて、今回は昨日に引き続きDランクの後半からになります。
第5幕では、トビムシ目・バッタ目・ガロアムシ目・カメムシ目・
アミメカゲロウ目・コウチュウ目をリストアップしてきましたが、
今回は、ハチ目・チョウ目とLPランクの昆虫です。





要調査野生生物 (Dランク)
・ ・ ・ つ づ き ・ ・ ・


ハチ目 ナギナタハバチ科
トガシオオナギナタハバチ
《青森県では》
1999年に十和田市蔦温泉付近で1♀が見つかっているのみ。
成虫は5~6月に出現する。



ハチ目 シリアゲコバチ科
オキナワシリアゲコバチ
《青森県では》
弘前市、八戸市から得られている。
成虫は8月頃に出現する。



ハチ目 セイボウ科
オオセイボウ
オオセイボウ.JPG
(2016年9月上旬・鰺ヶ沢町)
《青森県では》
黒石市、鰺ヶ沢町で記録されている。
成虫は8~9月に出現する。



ハチ目 ベッコウバチ科
イワタツツベッコウ
《青森県では》
古い記録では青森市浅虫のみだったが近年岩木山麗でも見つかっている。
成虫は6月頃から出現。



ハチ目 ベッコウバチ科
フタモンベッコウ
《青森県では》
青森市横内、黒石市、つがる市旧森田村、八戸市で記録がある。



ハチ目 ドロバチ科
オオハムシドロバチ
《青森県では》
西目屋村、黒石市、平川市平賀、弘前市座頭石などの低山地で見つかっている。
成虫は7~8月に発生。



ハチ目 アナバチ科
ミカドジガバチ
《青森県では》
白神・八甲田・十和田の各山地で見つかっている。



ハチ目 アナバチ科
ヤマトコトガタバチ
《青森県では》
つがる市旧木造町館岡とつがる市平滝沼の僅かな採集例しかない。



ハチ目 アナバチ科
コウノスジガバチモドキ
《青森県では》
新種記載に使われたつがる市旧木造町の記録がある。
成虫は8月に活動する。



ハチ目 アナバチ科
シモヤマジガバチモドキ
《青森県では》
十和田山地からのみ得られている。
成虫は9月に活動する。



ハチ目 アナバチ科
エゾアリマキバチ
《青森県では》
黒石市で4個体採集記録がある。
詳しい生態は不明。



ハチ目 アナバチ科
アギトギングチ
《青森県では》
1984年に十和田市宇樽部・休屋で採集されて以降記録が無い。
詳しい生態は不明。



ハチ目 アナバチ科
キスケギングチ
《青森県では》
平川市旧平賀町からの2個体しか採集例がない。
成虫は7~8月に活動する。



ハチ目 アナバチ科
コシジロギングチ
《青森県では》
平川市平賀、黒石市、梵珠山、弘前市相馬などで採集記録がある。
成虫は6~7月に活動する。



ハチ目 アナバチ科
キユビギングチ
《青森県では》
十和田山地から得られている。
成虫は6~8月に活動する。



ハチ目 アナバチ科
ハクトウアワフキバチ
《青森県では》
弘前市岩木山・相馬、黒石市で確認されている。
成虫は6月頃に活動する。



ハチ目 アナバチ科
マエダテツチスガリ
《青森県では》
大鰐町、平川市碇ヶ関・平賀の低山地で得られている。



ハチ目 コハナバチ科
ヤスマツフシダカコンボウハナバチ
《青森県では》
岩木山麗、平川市碇ヶ関、青森市で得られている。
成虫は8月上旬から9月中旬に発生する。



ハチ目 ケアシハナバチ科
シロスジフデアシハナバチ
《青森県では》
尾駮沼周辺と十三潟周辺で得られている。
成虫は9月頃出現する。



ハチ目 ハキリバチ科
クズハキリバチ
《青森県では》
黒石市と岩木山百沢だけで得られている。
成虫は8月に現れる。



ハチ目 コシブトハナバチ科
カグヤキマダラハナバチ
《青森県では》
過去の記録では岩木山で3個体が得られているのみ。
成虫は8~9月に活動する。



ハチ目 コシブトハナバチ科
オカモトキマダラハナバチ
《青森県では》
弘前市内と岩木山麗のみで得られている。
成虫は7~8月頃に活動する。



ハチ目 コシブトハナバチ科
ハイイロヒゲナガハナバチ
《青森県では》
深浦町だけで得られている。
成虫は6~7月に現れる。



ハチ目 ミツバチ科
ニセハイイロマルハナバチ
《青森県では》
毛無山と五戸町だけで得られている。



チョウ目 メイガ科
ヒメキテンシロツトガ
《青森県では》
つがる市大滝沼・ベンセ沼などの湿地帯から記録がある。



チョウ目 メイガ科
モリオカツトガ
《青森県では》
東通村大利から記録がある。



チョウ目 カギバガ科
マンレイカギバ
《青森県では》
八甲田山湯ノ澤、青森市駒込、深浦町十二湖からの記録がある。



チョウ目 トガリバガ科
ナガトガリバ
《青森県では》
南部町名久井岳、深浦町十二湖で記録がある。



チョウ目 シャクガ科
ヨツモンマエジロアオシャク
《青森県では》
深浦町十二湖と野辺地町烏帽子岳から記録されている。



チョウ目 シャクガ科
チャホシホソバナミシャク
《青森県では》
1984年の新種記載で使われた東通村大利が知られている。
詳しい分布や生態は不明。



チョウ目 シャクガ科
シラナミナミシャク
《青森県では》
1979年に田子町白萩平から記録されている。



チョウ目 シャクガ科
ギフウスキナミシャク
《青森県では》
つがる市ベンセ沼・平滝沼、青森市月見野・新城・高田・朝日山から記録がある。



チョウ目 シャクガ科
キジマソトグロナミシャク
《青森県では》
鰺ヶ沢町二ツ森、青森市滝沢、十和田市焼山・子ノ口から記録がある。



チョウ目 シャクガ科
トビスジトガリナミシャク
《青森県では》
つがる市平滝沼から記録されている。



チョウ目 シャクガ科
ホソスジハイイロナミシャク
《青森県では》
十和田市睡蓮沼から記録されている。



チョウ目 シャクガ科
ヒメウラベニエダシャク
《青森県では》
青森市雲谷・田茂木野・矢田・高田・滝沢、東通村大利で記録されている。



チョウ目 シャクガ科
カバシャク
《青森県では》
青森市田代平、大鰐町高野新田などの記録がある。
4月下旬~5月に出現、昼行性。



チョウ目 スズメガ科
イブキスズメ
《青森県では》
青森市朝日山、野辺地町烏帽子岳から記録されている。



チョウ目 スズメガ科
ミスジビロードスズメ
《青森県では》
十和田市蔦、鰺ヶ沢町二ツ森で確認されている。



チョウ目 スズメガ科
コウチスズメ
《青森県では》
津軽湯の沢、蔦ダムでの記録がある。



チョウ目 シャチホコガ科
ヘリスジシャチホコ
《青森県では》
東通村大利から得られている。
詳しい生態は不明。



チョウ目 シャチホコガ科
アマギシャチホコ
《青森県では》
十和田市蔦、新郷村迷ヶ平で記録されている。



チョウ目 コブガ科
キタオオコブガ
《青森県では》
青森市新城・滝沢・矢田で記録がある。
詳しい生態は不明。



チョウ目 ヤガ科
オオモリケンモン
《青森県では》
青森市朝日山で記録されている。



チョウ目 ヤガ科
ネジロシマケンモン
《青森県では》
十和田市焼山からの記録がある。
詳しい生態は不明。



チョウ目 ヤガ科
タテスジケンモン
《青森県では》
湿地帯に生息し、東通村小田野沢・大利・野牛、六ヶ所村鷹架沼・内沼、
三沢市仏沼、小川原湖、下北半島での記録がある。



チョウ目 ヤガ科
ウスハイイロケンモン
《青森県では》
十和田市焼山から1♂採集された記録がある。
詳しい生態は不明。



チョウ目 ヤガ科
ヘリボシキノコヨトウ
《青森県では》
十和田市蔦から1♂の記録がある。



チョウ目 ヤガ科
オオシラホシヤガ
《青森県では》
つがる市亀ヶ岡で2個体が記録されている。



チョウ目 ヤガ科
クロヤガ
《青森県では》
青森市城ヶ倉、鰺ヶ沢町赤石川で記録がある。
昼夜の観察例がある。



チョウ目 ヤガ科
オイワケクロヨトウ
《青森県では》
平川市軍馬平からの記録がある。



チョウ目 ヤガ科
シロオビヨトウ
《青森県では》
屏風山や鷹架沼で記録されている。



チョウ目 ヤガ科
ギンモンセダカモクメ
《青森県では》
つがる市屏風山、七戸町榎林で確認されている。



チョウ目 ヤガ科
ハマセダカモクメ
《青森県では》
国内での記録は非常に少ない。
県内では1977年8月の深浦町岩崎の海岸沿いで1♂が記録されている。



チョウ目 ヤガ科
セブトモクメヨトウ
《青森県では》
つがる市高山稲荷、野辺地町烏帽子岳の記録がある。



チョウ目 ヤガ科
エゾスジヨトウ
《青森県では》
東通村大利で確認されている。



チョウ目 ヤガ科
ヨコスジヨトウ
《青森県では》
つがる市平滝沼を含む屏風山地域で確認されている。



チョウ目 ヤガ科
ウスキモンヨトウ
《青森県では》
唯一東通村小野田沢から1♂のみ記録されている。
詳しい生態は不明。



チョウ目 ヤガ科
シロミミチビヨトウ
《青森県では》
つがる市屏風山で記録されている。



チョウ目 ヤガ科
ハイイロヨトウ
《青森県では》
青森市萱野茶屋・魔ノ岳、十和田市焼山、平川市軍馬平、黒石市黒森山
で確認されている。



チョウ目 ヤガ科
ウスクモヨトウ
《青森県では》
田子町白萩平から記録されている。



チョウ目 ヤガ科
ホソバウスキヨトウ
《青森県では》
1986年東通村尻屋崎の記録がある。



チョウ目 ヤガ科
ヒメシロテンアオヨトウ
《青森県では》
八甲田大岳、十和田市子ノ口で記録されている。



チョウ目 ヤガ科
アルプスギンウワバ
《青森県では》
八甲田山(千人岱・大岳など)から記録されている。
昼夜観察できる。



チョウ目 ヤガ科
ヒメシロシタバ
《青森県では》
つがる市大滝沼・平滝沼、弘前市岳・悪戸などから記録がある。



チョウ目 ヤガ科
フシキキシタバ
《青森県では》
県内では弘前市旧岩木町百沢で採集された2個体しか記録が無い。
食樹はクヌギだが、県内にクヌギは自生しておらず
県内各地に点在する植樹されたクヌギに依存しているのか
他の樹種を食樹としているのかはっきりしていない。



チョウ目 ヤガ科
ウゴウンモンツマキリアツバ
《青森県では》
青森市新城・矢田、東通村大利、鰺ヶ沢町長沢、弘前市岩木山柴柄沢
などで記録されている。



チョウ目 ヤガ科
ハスオビアツバ
《青森県では》
三沢市仏沼、つがる市屏風山(平滝沼・ベンセ沼)、東通村大利、六ヶ所村鷹架沼
から記録されている。



チョウ目 ヤガ科
カサイヌマアツバ
《青森県では》
1981年・1982年につがる市平滝沼湖畔で採集された記録がある。




地域限定希少野生生物 (LPランク)


コウチュウ目 テントウムシ科
ルイヨウマダラテントウ 十和田市蔦個体群

《分布》
北海道~本州(岐阜県)に分布。
ルイヨウボタンを主食にする個体群とジャガイモを主食にする個体群があり
本地域の個体群はルイヨウボタンを主食としている。
県内では産地が点在している。

《備考》
本種は当地域をタイプ産地として記載された。
食草自体は国立公園内のため保護されているが個体数が年々減少している。
(本項では、個体数減少は採集によるものが原因の一つではないかと締めくくられている)

《コメント》
あちこちで「採集が激減の要因」と書かれたりするけど
なんか納得ができる言い訳が見つからないから
全てこれで片付けようとしているんじゃないか、としか思えないな。
捕食性昆虫とのバランスとか繁殖エリアの移動とか色々
人間が説明しきれないバイオリズムみたいなことがあると思うんですけどね。




   以上、
   EXランク・・・・・・・3種類
   Aランク・・・・・・・23種類
   Bランク・・・・・・・24種類
   Cランク・・・・・・・93種類
   Dランク・・・・・・121種類
   LPランク・・・・・・・1種類

           計265種類




データは青森県レッドリスト2010年改訂版から抜粋・加筆

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コメント 6

コメントの受付は締め切りました
ピロピッピ

お疲れ様でした~
しっかり読ませていただきました。ホント素晴らしいです。

採集が原因で減少しているっていうのはよく言われることですが、哺乳類や鳥類みたいに個体数の少ないものを乱獲したり、飯になる魚を大量に濫獲するわけじゃないのに・・・
(哺乳類とかに比べて)大量にいる昆虫を個人が趣味で採集する程度じゃ減らないでしょ?みたいな気はします。
ただ、オオクワの材採集とかってどうなんでしょうか?あれはわりと影響するような気がしますけど・・・

by ピロピッピ (2011-11-20 20:27) 

会長

ピロピッピさんこんばんはです。

ようやく終わりました(汗)
約9ヶ月という製作期間は長かったですが
UPしてしまうとたったの6日、こんなもんですね。

オオクワは他に例を見ない虫ですよねぇ~、
ヤンバルテナガとか小さな島(やエリア)の人気昆虫なら採集者が来ればあっという間なのは当然ですが、
オオクワのように広い地域で薄くもなく分布している昆虫が
人間の手によって発生木を次々とこれほど侵されている例も少ないですね。
しかも雑誌とネットの普及で材採集に知識が無い人が見様見真似で片っ端から砕いていったり悪徳業者がトラックなどで立ち枯れを根元から切って持っていったりしますからね。
by 会長 (2011-11-20 21:20) 

Cyen

昆虫採集が原因で絶滅する虫は離島固有いがいで居ないと思うんですよね。

しかし昆虫採集で一番問題なのが、材割ですよね
材と言っても赤枯れ、白枯れ、柔らかめ、堅めといろいろありますが
「やってれば分かるでしょ」って採集に行く人が多すぎます。
特に駄目なのが、「手当たりしだい割れば出て来るんじゃね?」とか思って採集する人ですよね
しっかりと目的の虫にあった材を見極めて割れば最低限で済むのですが...

他に個体数減少の要因になるのは、食草、食樹の伐採や乱獲も上げられますね

by Cyen (2011-11-21 11:23) 

京

お疲れ様でした。尊敬します(笑)

採集家がどうのってのは私も疑問があります。

採集家がいようがいまいが、人間が文明を捨てない限り絶滅は必ず起こり続けるだろうし、採集家=生き物が好きな人間(逆は成り立たないけど)なわけだから、採集家がいないと絶滅はもっと加速すると思いますけどね~…
by 京 (2011-11-21 17:58) 

会長

Cyenさんこんばんはです。

なるほど、離島のみですか…
自身も勉強不足でそれぞれの種類の情報が足りていませんが
本土の昆虫も(この記事作成を通して)特殊な分布状況にあるものが沢山居て驚きました。

おそらく昔は知識や研究心を持って材割りをやっている方がほとんどだったかと思いますが
今は有名になったせいで行楽ついでのような採集者も多くなってる筈ですからね…
ただ、枯れ木の絶対数からすると割られる材の数は大した数じゃないと云う計算もありますよね。
by 会長 (2011-11-21 19:52) 

会長

京さんこんばんはです。

地球誕生から数えて、全ての生物の内99.9%の生物が絶滅していますし人間のいない時代から絶滅と進化を繰り返してきましたから現代の絶滅期の原因が開発や汚染や焼畑である「だけ」なのかもしれません(あくまで仮説の一つですけど)。

あと、変な見方をすれば、
採集者が増えて新種や新産地が発見されるとその分絶滅も表裏一体ですから絶滅に拍車をかけてると言えなくもないですね(笑)
by 会長 (2011-11-21 20:08)