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もちろん無理には勧めませんが出来れば第1回目の記事をまず読み流して頂ければと思います。
どんな方向に向かっていてどんなスタンスでやっているのか分かると思います。
すみませんねぇ、なんか押しつけがましい性格みたいです・・・

ハイワットクラス・ライトトラップ入門 [日昆 諸記]

2009 07 04_0048.JPG
2009年7月 十和田市

このブログ・『日昆会長 諸記』で採集記を書き始めてから8年が経ちました。

その中で、「灯火採集」は初年度から毎年書き続けてきた採集法ですが、
最初の頃は自転車をこいで行ったり大人に車で連れて行ってもらって外灯回りだけしていただけだったのが、
次第に自分で免許を取って運転して行くようになり、
借り物の機材で照明を焚いてライトトラップしたり
HIDハンディライトを購入してライトトラップしたり
ライトFITも作成したり(←ブログには書いてないけど)
採集方法や手段を毎年のように発展させては、苦しくも楽しい昆虫採集を楽しんできました。

青森県と云う本州最北の土地では、南東北以南と比べて「樹液採集」の効率が悪く、山も深いし木も樹液を出さないしそもそもいい木が無いしで、
灯火採集に傾倒した方が効率良く採集できると認知されています。

そうなると、必然的に「灯火採集」がメジャーとなり手法や手段、技術その他諸々の事柄が研究され煮詰められてきます。
他よりも早く・より多く・より大きく、より良い成果を求めて多くの採集者が思考をめぐらせ情報を入手し採集に行っています。
今年も早や6月、採集を行う人はシーズンにそろそろ突入する頃なので山が気になって仕方がないはずです。うんうんそうでしょうそうでしょう(笑)
既にライトトラップでオオクワが飛んできたと云う報告もあり、今年もついに始まってしまったか・・・と期待と焦燥感で自分もどこかへ飛んでいきたい気分です。

夏の昆虫採集シーズンがやってくるのは毎年毎年同じことではあるんですが、
この数年の間に山では異変が起こっています。
その異変というのは、自分を含む灯火採集者としてはそれはそれは恐ろしい事です。




灯のLED化 & ライトトラップ開始
クワガタを探して外灯の近くまで行くと、目が痛い・・・!!
明かりが突き刺すような光に替わっていて、虫はいない。
山の異変、それは昆虫が集まる蛍光灯や、特に水銀灯が無くなり、その代わりにLEDが点いている場所が増えてきた事です。

だんだんと「外灯回り」での昆虫採集が難しくなってきました。
光源の寿命が他の光源より格段に長く、さらに消費電力も少なく済むLEDの方がお金やメンテナンスの点で優れているので、
これが時代の流れか・・・と諦めざるを得ません。
(目に痛いのは納得いかないけど・・・)



その点もあるのかないのか、
近年は自前で機材を用意し灯火採集をする「ライトトラップ」採集者が増えてきました。
ブラックライト蛍光灯や水銀灯を使いカーテンに虫を集めるライトトラップはひと昔・・・ふた昔前からありましたが、クワガタを主な採集目的として各種HIDランプを組み込んだ投光器で山を直接照らすやり方は2000年ごろから急激に(?)普及し、今ではインターネットで探せば画像も様々見つかるまでにメジャーな方法になっています。

「外灯採集」は見回りに来た人の早い者勝ちで競争率も高く、飛来に適した場所でなおかつ来た虫を発見しやすい外灯となると場所は意外と限られ、おまけに近年の消灯推進やLED化も加わると、ライトトラップに移行する人が多いのも納得がいきます。



いよいよこの先、「ライトトラップ」がクワガタ採集の手段として比重が高まり発展していく分野なのか・・・と半分他人事のように考えていました。

元々生き虫飼育にお金を使いまくって万年金欠の自分には、発電機やら何やらと高額な道具をいくつも揃えなきゃ採集が出来ない「ライトトラップ」は、
やりたくても出来ない、加えて、採集がインスタントすぎる(明かりを付けてほとんど待ってるだけのような採集法)のはちょっと採集のワクワク感に欠けるような感じがして気が進まない鬼門の採集法と言える分野でした。



そのライトトラップに足を踏み入れたのが、2年前の2015年でした。

手ごろな価格のHIDハンディライトが昆虫採集に使えると教えてもらい、当時の苦しい苦しい小遣いでも買うことが出来たあの時は、気が進まないだとかお高く留まっていた自分も必死になってあちこち行きましたよ。

 【2年前の2015年】
   ⇒ 2015-6-27 『日昆 初ライトトラップ採集 ~1週目総括~』


そしてその翌年に目の当たりにした、昆虫採集を超えた(?)ライトトラップ

 【昆虫採集を超えた(?)ライトトラップ】
   ⇒ 2016-7-8 『ライトトラップのオオクワ採集、その夜・・・』

この夜の出来事に感動し、ライトトラップの可能性と云うものを色々と考えさせられるようになりました。



さて、その裏でほぼ同時期、
現行のライトトラップの将来を左右する『ある話』 が一部で話題になっていました。




銀灯の製造終了の足音




“水銀による環境の汚染の防止に関する法律”
の制定。




2013年10月に採択され今年2017年8月16日に発行される「水銀に関する水俣条約」に先んじて、2015年6月に制定された「水銀による環境の汚染の防止に関する法律」の施行令・省令・政令等の公布により、水銀を使用する一部の製品の製造・輸出入が規制されることになり、その中で水銀灯が2020年内で製造が終了してしまう事が決定されました。

照明の中では特に紫外線量が多く昆虫採集に多用されてきた高圧水銀ランプがその規制項目に該当するとあって、HIDランプを生産している国内のメーカーが次々に生産終了を発表しはじめたのです。


そんな水銀灯終了の話が加速していく中、
情報を見聞きした一部の昆虫愛好家達の間で厄介な病気が発症していたのを皆さんはご存知でしたでしょうか・・・





【マーキュリー パニック シンドローム(Mercury Panic Syndrome)




マーキュリーパニックシンドローム
《 症状 》
水銀灯の製造終了に関する事を聞いたり考えたりすると、焦燥感や不安感に囚われるようになり、慢性的に頭がぼーっとなったり集中力が低下する。夜眠れなくなったり身体がふらつき、重症化すると、突発的に過呼吸、嘔気が起こる場合もある。
これらの症状は、主に水銀ランプやライトトラップ機材を所持しない10代~40代の男性にごく稀に起こる。




今自分で作ったテキトーな病名ですが、ファーブルハウスの鈴木さんがお店のホームページで当時この水銀灯生産終了の話を書いたところ問い合わせが複数あったようですし、他のブログなどでも駆け込み需要があったと見られる内容は散見出来たので、患者は実際に居たとも言えるのかもしれません・・・

鈴木さんからも、「水銀灯だけでも押さえておけば~?」と一昨年から誘惑され続けましたが、
ライトトラップと言ってもこっち側のタイプは自分の採集形態とは違うという事でこの一連の件については自分はノータッチの方向です。

どちらかというと、
大光量のライトトラップによる盛大な昆虫採集の画と大量の虫が欲しいのではなく、小さなライトだろうと辺鄙で奥深い場所の誰も採らない・採ってないようなラベルの虫が欲しいので、車では行けない場所まで持って行けるHIDハンディライトの方がその目的に合ってると思うワケです。





















































買ってやったぜ
チクショォ!!!!!




















ライトトラップ機材.jpg
くり返す、
買ってやったぜ
チクショォ!!!!!




・・・思い切りました・・・一線を越えてしまいました。
自分の信念を切り倒したような気分です。

時間とお金を費やし今年の半分をこれで潰しました。




入までの流れ
ハイワットのライト機材を入手して浮かれてるのがお分かり頂けたかと思いますが、
ここまでサクッと辿り着いたワケではありません。
※ちなみに、この記事で云う『ハイワットクラス』とは、バッテリー内臓のHIDハンディライト(100W未満)より出力が大きな物で、発電機を使って点灯するタイプのものを表します。




まず、必要なものなのかどうかそこから考えました。

今まで使っているHIDハンディライトは、長所はあれど短所もあり、その最たる点が光量の弱さです。
100W以下の出力でも十分クワガタは採れるのは事実ですが、地形によってはこれ以上の出力が無いと虫が呼べない・もしくは満足な効果が得られない場所が意外と多い事。
あんまり変な所まで行きすぎてHIDハンディライトでは出力不足だけど大型のライト機材だと持って行けないような八方ふさがりの場所もあるにはあるのですが、それは抜きにして
生産終了となろうとしていて周辺機器も無くなってきている中、手遅れになって後々になり肉体的・精神的・そして成果も苦しくなってしまうよりはその場所に合った道具の選択肢を持っていた方が、持っていないよりは絶対にいいと思ったワケです。
何より、今やりたい場所には大きいライトの方が絶対役に立つと分かっているワケですから。

そして、これも特に重要だと思ったんですが、コクワの採集もこっちの方が捗ります。
人の多い平地の採集には向きませんが、植生がクワガタ向きではなく樹相が悪いような市町村での採集は、広い範囲から虫を集めなければコクワが混じってこないので、樹液採集とHIDハンディだけで40市町村はいつ集まるか分かりません(焦)
植林・針葉樹林・二次林ばかりの地域も多いので、そういう場所にも応じられるように準備してもいいだろうと。


それに、記事の前半でやたらと
「俺はHIDハンディライトの方が合ってる」とか固持してた風に書いた割りには、
以前からNo.2No.6と採集行くと年に1回くらいは
「俺らも発電機でライト焚いてみたいよなァ」とかぼやいたりもしていました。
東北のクワガタ屋として心の奥底では、ガソリンで光を点けたいと思っていたワケです。



という事で必要だという事は去年あたりで確信してしまったのですが、
この時点でもハイワットクラスへ踏み切る意思をまだ固められませんでした。

これも大きな2つの理由がありました。

一つは、何を隠そう金銭面の問題
採集方法としては圧倒的に初期投資費用が高いジャンルです。
「=お金持ちがやる採集」とも言えるほどに一つ一つの道具がお値が高い。
そもそもこれが出来ないからHIDハンディライトを買ったワケですもん、買った当時はこのハンディだけでも清水の舞台から飛び降りる覚悟をしましたもん。

そしてもう一つは、ライトや電気関係の知識面の問題
恥ずかしい話、工業系の勉強をあまりしてきていないので電気系の知識がほとんど無い。
それだけに、物々しい発電機やら電線やらHIDランプやらを扱うライトトラップには怖くて正直手で触れるのも気が進まないと云う部分もありました。
虫が光に対して向かってくるメカニズムなどを分かっていても、道具の方にどういった特徴があってそれぞれに何が違うのか、知識も無いまま単純ではない(個人的にそう思う)機械を扱うのには抵抗があったのです。
このハイワットクラスのライトトラップは、色々な道具・使い方の違いやそれぞれの特性を研究するからこそ深みが増す採集方法とも言えます。
それなのに、「この虫がたくさん採れたんだけどどうしてこんなに来たのか分からない」とか「これとこれの道具の違いがよく判らない」まま漠然とライトトラップをするのは、ただ散財しているのと同じじゃないかと思うワケです(※あくまで個人的な解釈です)
これらの違いを、知識も持たない自分が僅かにでも見分け分析できる自信がないのです。



長らく避け続けたこの問題、それぞれ解決の足掛かりになるものがあった事で
自分も本格的に導入を考え出しました。


まず金銭面。
そもそもの話、あれだけの大荷物を短期間に全部揃えようとか考えるから不可能な話なのであって、地道に少しずつ道具を揃えていけばいつかは全部揃うのです、単純な話です。
その身近な例として見たのが、No.7でした。彼はシーズンの何ヶ月も前から毎月一つずつ必要資材を揃えていき、やがて完成したその機材の初点灯回でオオクワの♂を採集するまでに至っています。
とは言え自分にあんな忍耐があるのか自分が疑わしい・・・わりとせっかちで短気だからな(笑)

そして知識面。
ライトトラップ機材自体自分が思っているほど皆さん内容を秘密にしないみたいで、けっこうあっけらかんとブログに「こんなの使ってます」「これを仕入れました」という内容だったり現物の近写を載せていたりして、無知な自分にはこれだけでも非常に参考になるワケです。
そもそも自分が知りたいのはその道具の採集に使った効果とかではなく、単純に道具の適正な組み付け方や配線モデルです。昆虫外の知識です。少ないながらも配線の説明をするブログもあったりして、どんな風に結線してどこに繋げるのか、調べるヒントになりました。他の人の機材も見る機会もあったので、それも参考になったと思います。
ただ気の小さい事に、使ったことのない部品やらを上手く取り扱えるのか・・・そもそもここまでの内容はベラベラ書いていいもんなのか?





買ってしまおうかどうしようか、しかもメーカーの取り扱いも減り続けている。
早い決断を迫られる・・・・・・

こういう時、
心の中では天使悪魔が戦うんですよね。




心の中の悪魔 「(・・・買ってしまえよ・・・!!!)



心の中の天使 「(・・・買ってしまえよ・・・!!!)



なかよく勧めてきました。






機材の導入に着手したのは今年に入った直後。
冬場の間、じっくり調べ考える時間が持てた事で覚悟を決め、手に入らなくなってしまうであろう物からまず押さえていくと云う鈴木さんのアドバイス通りの流れで始めました。

ライトトラップ用の道具と云うのは、一部の専門店で一式セットにしたものを売っているのを以前から見る事はありました。さらに駆け込み需要があるからなのか、この1~2年の間に個人もしくは個人店で配線済みのセットを売ったり特注品の制作を請け負ったりしているのを見かけることが増えてきました。
何も知識が無い自分のような者の場合、こういう所から買ってしまった方が圧倒的に楽で早いのでしょうが、それではイカンのです、他人が作ったものを使うなんてインスタント過ぎるじゃないですか。自分で納得して使うからこそ道具の(以下割愛)
それに、完成品を買うと材料費だけじゃなく製作費がかかって高くついてしまうのも大変苦しい・・・。選択肢として、自主制作を選ばざるを得ないワケですな。


資材を買うにも知識が無いと選ぶことも出来ないし、全部調べてから揃え始めるのだと時期が時期だけに一部の道具が手に入らなくなってしまう危険があるので同時進行するしかありません。

買うべき物の優先順位を大雑把につけながら、それに則して調べました。
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商品リスト、各種メーカーの製品説明、パンフレット、分光分布図、配光図・・・
金属の特性、光の波長の種類、ガラスの性質、樹脂の特性・・・
調べ続けていても、一度調べて分かったと思い込んでいた事でも後になってまた見返してみると実は間違っていたりという事もあり、やはり素人が一から始めるとそう簡単に答えは見つかりません。
宣伝なのか何なのか、使用者の方が品番や商品名を公表されたりもしていますが、これから参入する自分のような者はこれを鵜呑みにするのは良くありません。調べていくと、盲点だった部分やどこで聞いたことも無いような一般の採集知識以上の事も分かったりして、知れば知るほどのめり込んでいきます(笑) やはり自分で調べていく事が大事です。

CA3I0451.JPG
今回の採集道具は未だかつてないほど必要材料が多いので、
材料を揃えるにあたって購入リストを作って記入していく事にしました。

このハイワットクラスのライトトラップ機材を揃える際には、自分の場合
発電機
HIDランプ
投光器
安定器
投光器設置台
(カーテンライトトラップ用のスクリーンも必要だったり、投光器は不要でランプホルダーだけでも良かったり、安定器が不要なランプもあったり、発電機を使わず車のバッテリーから電源を取ったりする物もあるワケですが、自分の場合この5つを使うタイプです)
の5つの道具が大きな買い物で、この5つを6ヶ月の間に順番に揃えながら、周辺の小物もそれとあわせて揃えていく図式になりました。

まず、メーカーによっては生産終了にもなっていた(なりかけていた)HIDランプと投光器から先に押さえ、一番高い買い物である発電機を最後に購入しました。


そして他のちまちました小物類・部品は、ホームセンターを回り揃えました。
青森県のホームセンター.JPG
いやぁ・・・この6ヶ月間本当にいろんな所へ行った・・・(疲)
県内にある大きなホームセンターは全て見て回りました。同じ材料でも店によって全然種類や品質が違います。県内でもこの1店舗にしか置いてないものがあったりとか、小物材料のクセに随分と振り回されました。
そしてあちこち回ってみて改めて感じたのが、
人口が一番多い県庁所在地青森市のホームセンターの規模がナゼ小さいんだ!!!
五所川原・弘前・平川・十和田・八戸あたりが圧倒的に大きい・・・やっぱ駄目だ青森市。


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